おおば　比呂司（オオバ　ヒロシ）

1921年札幌に生まれ、幼少より画才をあらわす。
兵役ののち、北海道新聞社に入社、図案課に籍をおく。
この時期の多忙なカット、挿絵描きの明け暮れ、
おおば漫画の原点となる。
1958年に上京、折からの週刊誌プームにのり
たちまち斯界の寵児となる。
その早描きとアイデアの卓抜さは、
ある人をして「輪転機」と言わしめる。
しかし画風はどこまでもほのぼのとして温かく、
あたかも水鳥の水面をゆうゆうとすべるさまにも似ている。
そして水面下では、あわただしく細心に水をかく努力の人であった。
1982年、家族をともなってオランダに移住。
風車、運河、雲、飛行機、街並み、そして人間を、
大らかに愛しんだ画家の眼は、どこまでも広くやさしい。
1988年8月18日没　享年66歳。

■札幌市資料館「おおば比呂司記念室」に作品収蔵
http://www.s-shiryokan.jp/floor/o-ba.htm

 ◆商業デザインも多数手がける
◎株式会社巖手屋の南部せんべい
◎ホテイフーズのやきとり缶詰
◎おたべ
◎中浦本舗（島根県松江市）の
◎どじょう掬いまんじゅうのパッケージ画
◎めいらく「シェフのカレー」パッケージのキャラクター

※また、大変な飛行機マニアでもあり、
全日空の時刻表の表紙イラストを手掛けたこともあり、
1976年にファミリーレストラン「イエロープレーン」の
ロゴマークも描いた。